健康だより 「有害物質の経路別吸収タイプ」

健康に関する知識情報をご提供するコーナーです。

人類は長い歴史の中で、自然界に存在する毒物に対して比較的有効な防御システムを構築し、進化させてきました。ところが、科学が発展した現代において、その防御システムも想定していなかった有害物質が次々と作り出され、いろいろな経路から私たちの体内に侵入するようになったため、さまざまな病気や症状を招くようになりました。

公害 水俣病やイタイイタイ病をはじめとする公害病、「若い男性の精子の減少」や「若い女性の子宮内膜症の増加」など人類の存続に関わる問題、身近となった花粉症や黄砂アレルギー、など100年前には聞かれもしなかった重大な健康被害が続出しています。

その多くの原因が、外部から体内に侵入・吸収される有害物質によるものだといわれています。このコーナーでは、それらの有害物質が体内へ侵入する際の吸収タイプを経路別に分類し、それぞれの身体に対する影響度合などについてまとめました。

1.経口吸収

食物や薬と同様に口から取り入れることにより体内に吸収されることを「経口吸収」といいます。

輸入食品被害口に入れる前の安全確認、入れてからの味や食感での確認、飲み込んだ後の消化器官による危険察知による嘔吐や下痢など経口吸収に対して人間にはさまざまな防御システムが備わっています。それでも排泄できずに侵入した毒は肝臓に運ばれ、90%以上が酵素分解(解毒)されるといわれています。

しかし、重金属や農薬、添加物など防御・解毒システムでは排除しきれないさまざまな有害物質が体内に蓄積し、健康に被害を及ぼしています。

2.吸入

鼻や口を通して呼吸という形で空気と一緒に体内に取り入れられ、肺から吸収されることを「吸入」といいます。

農薬肺から心臓を経て血液循環に直接乗って全身を巡るため、肝臓を通さずに体内に吸収されるので、非常に危険性が高いと言えます。

農薬などは経口摂取した時の毒性についてはデータの提出が義務付けられているものの、空気中に飛散して吸入した場合の中・長期の毒性評価については報告義務がありません。

排ガス中のダイオキシン、アスベスト事件やシックハウス症候群も吸入に該当します。昨今は花粉、ホコリ、黄砂などを肺に取り込み、アレルギーやガンなどの症状を招く例が急増していますが、調査や対応が遅れているのが実情です。

3.経皮吸収

触れただけで皮膚から直接吸収することを「経皮吸収」といいます。

合成界面活性剤経皮吸収の場合、自然界に存在しない合成界面活性剤(洗剤、シャンプー等)や溶解剤などは人類にとって想定外だったので角質層による皮膚のバリアーがなかなか機能しません。

有害化学物質の多くが皮膚から吸収され、リンパ管や毛細血管に流れ込み、肝臓を通ることなく各組織に分布し、その一部は皮下に蓄積されます。経口吸収と違って体外への排出率はたったの10%程度といわれています。

吸収される量が少しずつなのですぐには症状は出ませんが、経皮吸収では有害物質の吸収濃度が高く、アレルギー性疾患、ガン、婦人病などになりやすいと考えられています。

4.粘膜吸収

口の中や肛門など、粘膜で覆われた部位における接触型の吸収を「粘膜吸収」といいます。

歯磨きこの部位には角質層がないので、皮膚バリアが全く効かず、有害化学物質は簡単に吸収されてしまいます。座薬に即効性があることからもわかります。 粘膜吸収による吸収率は経皮吸収の13倍近くに及ぶともいわれています。

粘膜質である口の中で毎日使う歯磨き剤ですが、市販品のほとんどに有害化学物質が使用されており、危険性が指摘されています。