食中毒について
健康に関する知識情報をご提供するコーナーです。
食中毒とは、有毒な微生物や化学物質を含む飲食物を食べた結果生じる健康障害です。多くは、急性の胃腸障害(おう吐、腹痛、下痢などの症状)をおこします。夏の時期に起こりやすいと考えられがちですが、冬期に発生のピークを迎えるものや季節を問わない種類も多く存在します。
従来、赤痢やコレラなどの感染症は食中毒と区別されてきましたが、1999年4月に施行された「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」(感染症新法)において、病因物質の種別にかかわらず飲食に起因する健康障害は食中毒として取り扱われます。
日頃からのデトックスが毒素に対する抵抗力を高めることで重篤な症状を防ぐという考え方もありますが、それだけでは予防しきれないものも多くありますので、このコーナーにおいて基本的な知識を身につけておいて頂きたいと存じます。
1.食中毒の種類
食中毒は、その原因になった因子・物質によって、以下の3種類に大別されます。
1)微生物性食中毒(細菌性とウイルス性)
2)化学性食中毒
3)自然毒食中毒
自然毒食中毒と化学物質食中毒を合わせても食中毒の患者総数の1〜2%にしか過ぎず、食中毒のほとんどは微生物性食中毒と言っても過言ではありません。実際、患者数別では、ノロウイルス、カンピロバクター、サルモネラ菌の3種を原因とするものだけで8割近くを占めていると言われます。
しかし、自然毒、化学物質食中毒は発生件数では7%前後でありそのほとんどが散発例ですが、死亡率が高いことが特徴です。一方、微生物原因による食中毒は集団的に発生することが多いという傾向があります。
2.微生物性食中毒
微生物性食中毒は、原因物質が細菌かウイルスかによって細菌性食中毒とウイルス性食中毒に分けられます。さらに、細菌性食中毒は、細菌が食品内で作り出す毒素が直接作用する毒素型と、細菌の増殖によって消化管の感染症を発症する感染型、細菌が体内で増殖する際に初めて毒素を生成する性体内毒素型に分けられます。
以下表において具体的な原因物質の代表例を示します。
細菌による食中毒を予防する三大原則は次の通りです:
1)付けない→清潔
2)増やさない→迅速、冷却、乾燥
3)殺菌→加熱など
多くの細菌では、原因細菌が増殖し食中毒を発症しうる状態となっていても味や臭いを変えないため、飲食の直前に安全を確認するのは困難であり、これらの予防策に頼らなくてはなりません。
3.化学性食中毒
化学性食中毒とは、食品あるいは食品原料に本来含まれていない有害化学物質を摂取することによって発生する食中毒です。細菌性食中毒に比べて発生率は少ないものの、発生すると大規模な事件に至る傾向があります。
具体的な原因物質としては、次のようなものが代表的です。

化学性食中毒が起こった際、有害金属や化学物質の一部については、デトックスサプリメントや医療用活性炭などにより直接的な吸着による緊急措置を取り得るものもありますが、専門家のアドバイスに従うことをお勧めします。
4.自然性食中毒
自然毒食中毒とは、ある生物が生産保有し、他の生物に対して有害作用を示す生理活性物質による食中毒を指します。植物性自然毒と動物性自然毒に大別されます。日本では事件数、患者数は植物性自然毒によるもの多く、致命率は動物性自然毒のほうが高い傾向があります。
5.食中毒とデトックス
一般生活におけるデトックスは長期間にわたって徐々に蓄積しがちな有害物質や老廃物を排出して、体内を浄化することを目的としています。一方、食中毒は急性として発症することが普通で、その原因となる毒物の量も多いことからこれを一般的なデトックスによって取り除くことは適切と言えない場合が多くあります。
但し、一部の食中毒に対する緊急措置として吸着性の高い活性炭などを体内に取り込むことがあります。また、緊急の対処方法とはならなくとも、体内に入った毒物は解毒器官(肝臓や腎臓など)により排出したり、免疫系によって不活性化することも命を守るという点では大切なことと言えます。従って、少しでも食中毒の被害を軽減するという意味でも日頃のデトックスは欠かさず続けて頂くことをお勧め致します。

